認知症が回復する施設・建築の設計を目指して!

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心に効く庭のデザイン―2

音」も心地よい「刺激」です。葉が風になびいた時の葉摺りの音、滝や沢の水の流れ落ちる音。水の流れる音の傍に、連れていくと、今まで反応しなかった方が、ぴくっと体を動かし、音に耳を傾けます。水の流れを眺めているも、嬉しいもので、感覚に訴えかける「刺激」となります。

冬の庭はどうしても寂しい季節。「常緑」の植栽がある事で、冬でも緑の葉をつけ、心に「安心感」をもたらします。「実をつける植栽」は、実を収穫する「楽しみ」が有り、時には鳥がよって来たりします。鳥や池の魚など、動く生き物も眺めて飽きない、「変化」です。

この様に「色」が付き、「香り」がたち、「実」が付き、「音」が囁き、「動く」モノが有る、5感で感じる「コト・モノ」で庭を飾る事で、入居者や家族の心を満たす、手助けとなります。

もう一つ、入居者の心に効く庭は、スタッフにも潤いをもたらします。心に余裕の出来た介護スタッフたちは、これまで以上に、気持ちを込めて入居者さんに接する事が出来、入居者と、そして家族の満足度の向上につながる事でしょう。


(高齢者住宅新聞 庭で入居者満足度向上 第2回コラム より  小木野貴光 著)


株式会社小木野貴光アトリエ一級建築士事務所

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