認知症が回復する施設・建築の設計を目指して!

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散策路のつくり方-2

 

選べるルート

体力や想いには個人差が有ります。
そこで、散策するルートを幾つか選択出来る事が望ましいです。
長い散策ルートと建物傍の短いルートや、東の道、西の道など、
選択使を持てるというのは、非常に豊かな事です。
高低差の有る散策路も、体力のある方にとっては、
良いリハビリテーションになります。
ただ、その場合、平坦なルートだけでも散策できる様にします。
冬の寒い時には、朝日が当り、体温の上がる東側を日当り良い散策路とし、
夏には涼しい木陰の中を歩ける様、木々の影に囲われ散策できると、
年中散策出来ます。

療法的散策路

工夫した設えの散策路を歩くことは、入居者の体力増進となります。
花を見に行くなど楽しみは、外に出る動機づけとなり、
花は心に潤いを与え、散歩が体を動かし健康づくりになります。

家族や介護スタッフとの散策は、自然を眺め、ベンチに座りながら、
部屋では出来ない内容の話をし、外の空気が重たい話を気楽に受け止め、
いつもと異なる心地よいコミュニケーションがとれます。

この様に、散策路を歩く事だけで生理的にも心理的にも
人との関わりにおいても療法に繋がる、
しかけの有る散策路とする事が望まれます。
(高齢者住宅新聞 庭で入居者満足度向上 第3回コラム より  小木野貴光 著)


株式会社小木野貴光アトリエ一級建築士事務所


 

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